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あなたの作ったAIサービス、市場競争に巻き込まれませんか?

【概要】

AIやIoTの商用利用を考えると、どこの企業からの提案も割と似通ったものが多い様に思う。例えばビックデータ処理による画像認識とか、センシングとか、業務プロセスの自動化とか。これらの提案を商品化しようと各社努力しているが、しかし似たような提案が各社から出てしまうのなら、それらの提案がすぐにコモディティー化してしまう事も想像しやすい。そうなればせっかくリソースを投入して開発しても、すぐに市場競争にもまれる危険性がある。

 ではAIやIoTを商用利用する時、市場競争に巻き込まれない為に独自性を保った商材を企画するにはどうすれば良いのか。

それを今回のシンポジウムで登壇されたコメンテーターから伺った。登壇者は、AI研究者やAIサービスを展開している企業だ。

シンポジウムの講演内容は、現状のAIが実現できる範囲や、これからの需要が向かう方向にAIをアジャストさせる為のアイデアや、AIサービスの実例、等で構成されていた。この報告書には、独自性のあるAI活用を行う為に必要な事項についてまとめる。

 

     人工知能で独自性のあるサービスを展開する為には、企業で脳科学の研究をしましょう~

P&Gやユニリーバ等、グローバルカンパニーでは、脳科学の研究が多い。日系企業にいる脳科学者の比率は10:1くらい。

米国のビジネススクールでは、脳科学コースが多い。

 

これだけグローバスカンパニーに脳科学者が多い理由は2つある。

1つは人工知能が人間の脳神経をモデルとして作られたシステムであるからだ。脳神経について未だ判明していない事が多いため、脳科学の研究を行い脳のシステムについて新たな解明をした企業は、他社の人工知能が持っていない独自性のある人工知能を産みだす事が出来る。

もう1つは、人の心理や衣食住の根幹に脳があるからだ。脳科学を研究する事で人の衣食住について解明し、その分野においてのソリューションを提案できる。

例えばその事例として、3つ紹介する。

 

①   脳に電気信号を送る事によって学習能力を向上できるという商品がある。

2013年に発売された軍人用の脳刺激装置をだが、これを使うと解けなかったクイズが解けるようになった。

この商品は、刺激の与え方によっては「マインドフルネス」をサポートするとか、将来のニーズに繋がるビジネスにつなげる事もできる。

②   脳に電極を繋いだ状態でCMを見てもらう。CMの中で発せられた単語毎に脳波の反応に差が生じる事が分った。これを観測し、MCで発せられた単語のうち脳波の反応が良かった単語は視聴者にとって関心の大きなものとして抽出する事が出来る。→これより視聴者に刺さるCM作りやマーケティング戦略を練ることが出来る。

③   英語教育で、LとRの発音の違いが認識できるようになるゲームがある。日本人の中にはLとRの発音の聞き分けが苦手な人が多い。そんな時はこの視覚を利用したゲームを使って、LとRを区別できない状態から、LとRを区別できるようになる。

 

つまり脳科学人工知能を組み合わせる事により、今まで存在しなかった新しい価値を持つ商品を作る事が出来る。

画像認識やRPA自動化は、「既存の効率が悪い物」の効率を高めるという特徴があるから、言い換えるならばマイナスだったものをゼロに近づけていく様な事例である。一方、上記で紹介した事例は0からプラスを生み出す事例である。コモディティー化を避ける為には「既存の効率が悪い物」に対して人工知能でアプローチをする事を避けなければならない。脳のシステムを解明して新たな人工知能のシステムを構築するか、脳科学によって解明した人間の心理や衣食住に対して人工知能でアプローチする必要がある。

平たく言うと、

人工知能の様な新技術×レガシーな文化→ソリューション提案」

よりも

人工知能の様な新技術×新たに解明された脳の性質に基づく→ソリューション提案」

の方が人工知能を商用利用する上で好ましいという事だ。

 

 

             イノベーションとデザイン思考~

イノベーションとは、人が共通的に生じる不快情動に繋がる環境の変化から解放し、快情動を感じること。

・デザイン思考とは「共感→問題定義→創造→プロトタイプ→テスト」の流れを意識するということ。

  この提案を何のため行うか?を明確にする。どんな不満点が存在していて、どのように変えたいのか?を決める。

 

        ~大量生産消費社会が終わり、デジタルオーダーメイドが始まる~

・デジタルオーダーメイドとは、ターゲットをマスからニッチに切替えた提案のこと。これまでは老若男女に需要がある様な、市場全体にとって最適な商品を企画している企業が多かったが、これからは特定の消費者のみに刺さる様な、個別最適な商品を企画する事が好ましい。

 

  【例】・CASIOの会計士向け電卓(4万円)
ボタンの端っこに触れただけでもしっかり数字が入力される。

       これは会計士が正確かつ迅速に数値計算をするために大変大きな価値になる。

オワコンだと思われた電卓が4万円でも売れる。

     ・ZOZOのZOZOSUIT

     ・ディズニーの名前入り絵本(自分の子供の名前が登場人物の名前になっている)

 

感想:

・AI技術者がいる企業は、自社での試験導入、他社への売り込みを行っていて、AI活用上の画題を発見している。

その上でAI活用上の課題を解決するためのソリューションも開発し始めている。

・義足を開発しているベンチャー企業は、社員8人の内、4人がアスリート(義足の被験者)だった。

 

 人工知能やロボティクス等の新技術を商材として活用する企業は、まず新技術をもって消費者に働きかけを行うと、消費者がどんなリアクションを起こすのかを知る必要があるのだ。そのために消費者が常に開発者の常にそばにいる環境を作っている。これは大胆だが非常に合理的な方法だと思った。

 

また、AI活用において重要なのは新たな価値創造である、という内容についてもその通りだと思った。RPAや画像認識は確かに便利で必要だが、近い将来すぐにコモディティー化してしまい、その商材でビジネスをするのは大変になるだろう。

 新たな価値創造の為に脳科学の研究が有効だという話を聞いたが、個人的な意見では最新の論文を積極的に読むだけでも新たな価値に繋がる商材のアイデアが生み出せそうだと思った。

 脳科学者を至急会社に誘致し研究を進めてもらう事は現実的ではないので、その代わりに、弊社で新規商材のブレストや検討会をする際は、一定数の論文から新規商材に繋がるアイデアを出す、というのをやってみると良いかも知れない。